目次
1. フルミストとは 2. 対象年齢・接種回数 3. メリットと注意点 4. 接種できない方(禁忌) 5. 注意が必要な方 6. 当日の流れ 7. 接種後の注意 8. 他ワクチン・抗インフル薬との関係 9. 費用・予約方法 10. よくあるご質問 11. 法令に基づく表示 12. 参考資料1. フルミストとは
フルミスト点鼻液は、鼻腔にスプレーするタイプの 弱毒生インフルエンザワクチン(3価)です。粘膜でウイルスが一時的に増殖し、 局所の粘膜免疫と全身の免疫を誘導することでインフルエンザを予防します。
※日本では2023年に薬事承認、2024年から販売開始(第一三共)。成分はシーズンにより更新されます。
2. 対象年齢・接種回数
対象年齢(日本) | 満 2歳以上〜19歳未満 |
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接種量 | 合計0.2 mL(左右の鼻に0.1 mLずつ) |
接種回数/シーズン | 1回 |
接種間隔 | 他ワクチンとの同時接種は可能(医師判断)。 |
3. メリットと注意点
主なメリット
- 注射針を使わないため痛みがほぼない
- 鼻の粘膜で粘膜免疫が誘導される
- 接種は数秒で終了
主な注意点
- 生ワクチンのため、免疫不全・妊娠などは禁忌
- 抗インフルエンザ薬の使用時期により効果が弱まる可能性
- 鼻水・鼻づまり、微熱などの軽い副反応が出ることがあります
4. 接種できない方(禁忌)
- 明らかな発熱がある
- 重篤な急性疾患にかかっている
- 本剤成分でアナフィラキシーを起こしたことがある
- 免疫機能に異常がある、または免疫抑制治療中(例:アトピー性皮膚炎のデュピクセントなど)
- 妊娠中である
- 上記以外で医師が不適当と判断する状態にある
※詳しくは当日の診察で最終判断を行います。
5. 注意が必要な方
- 喘息・反復性喘鳴、慢性肺疾患、先天性心疾患など基礎疾患がある。特に気管支喘息の治療中もしくは過去に診断され、ここ一年で喘息症状や治療を受けた方。
- 重い卵・ゼラチンアレルギーの既往がある
- 過去にギラン・バレー症候群の既往がある
- 高齢の重度免疫不全者と同居/濃厚接触が避けられない(接種後1週間程度の直接的な密接接触を控えることを推奨)
6. 接種の流れ
- 事前に電話で予約(在庫に限りがあります)
- 来院・問診票の記入(ダウンロードによる事前記入も可能)/既往歴・内服の確認
- 医師の診察・適否判定
- 左右の鼻に0.1 mLずつ噴霧(合計0.2 mL/数秒で終了)
- 接種後は15分程度院内で様子を見ます
7. 接種後の注意
- 当日は激しい運動・入浴の長湯を避け、普段通りの生活は可
- 鼻かみは強く行わない
- 鼻水・鼻づまり・微熱・だるさは通常1〜3日で軽快します
- 高熱、強い喘鳴・呼吸苦、全身じんましん等が出現した場合はすぐご連絡ください
8. 他ワクチン・抗インフル薬との関係
- 他のワクチンと同時接種は可能(医師判断)
- 抗インフルエンザ薬(オセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)、ラニナミビル(イナビル)、ペラミビル(ラピアクタ)、バロキサビル(ゾフルーザ)等)は、 投与時期によってワクチン効果が減弱する可能性があります。 一般に接種の48時間前〜2週間後は抗インフル薬の使用を避けることが推奨されます(薬剤により異なるため個別に判断:バロキサビル(ゾフルーザ)は内服後17日以上あけてからの接種をおすすめします)。
9. 費用・予約方法
自費(任意接種)です。
費用(税込):1万円
予約:電話予約
輸入・供給状況により在庫が限られる場合があります。
10. よくあるご質問
Q1. 注射のワクチンとの違いは?
投与経路(鼻腔噴霧)と性質(生ワクチン)が異なります。どちらもインフルエンザの予防効果が示されています。 年齢や体質、基礎疾患に応じて適した方法を医師と相談して決めましょう。
Q2. 2回接種は必要ですか?
日本で承認されたフルミストはシーズン1回接種です。
Q3. 卵アレルギーでも接種できますか?
重い即時型反応の既往がある方は慎重に評価します。院内で安全に接種できる体制を整えています。
Q4. 兄弟に重度の免疫不全がいます。接種は可能?
接種後1週間程度は密接な接触(同じコップの共有、濃厚な抱っこなど)を避ける配慮をお願いします。個別にご相談ください。
11. 法令に基づく表示(医療広告ガイドライン対応)
- 本ページは、患者さんの適切な選択に資する情報提供を目的に作成しています。
- 自由診療(任意接種):費用、回数、主なリスク・副反応、禁忌を明記。
- 効果には個人差があります。
- お問い合わせ先:にしだこどもクリニック