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アクセス

  • 電車
    京王永山駅、小田急永山駅より徒歩3分

医院名
にしだこどもクリニック
院長
西田大祐
住所
206-0025
東京都多摩市永山1-2-14
フローラ永山1F

診療科目
小児科・小児アレルギー科
電話番号
042-376-1001

フルミスト点鼻液(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)のご案内

フルミスト点鼻液(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)のご案内|にしだこどもクリニック


目次

1. フルミストとは 2. 対象年齢・接種回数 3. メリットと注意点 4. 接種できない方(禁忌) 5. 注意が必要な方 6. 当日の流れ 7. 接種後の注意 8. 他ワクチン・抗インフル薬との関係 9. 費用・予約方法 10. よくあるご質問 11. 法令に基づく表示 12. 参考資料

1. フルミストとは

フルミスト点鼻液は、鼻腔にスプレーするタイプの 弱毒生インフルエンザワクチン(3価)です。粘膜でウイルスが一時的に増殖し、 局所の粘膜免疫全身の免疫を誘導することでインフルエンザを予防します。

※日本では2023年に薬事承認、2024年から販売開始(第一三共)。成分はシーズンにより更新されます。

2. 対象年齢・接種回数

対象年齢(日本)2歳以上〜19歳未満
接種量合計0.2 mL(左右の鼻に0.1 mLずつ)
接種回数/シーズン1回
接種間隔他ワクチンとの同時接種は可能(医師判断)。

3. メリットと注意点

主なメリット

  • 注射針を使わないため痛みがほぼない
  • 鼻の粘膜で粘膜免疫が誘導される
  • 接種は数秒で終了

主な注意点

  • 生ワクチンのため、免疫不全・妊娠などは禁忌
  • 抗インフルエンザ薬の使用時期により効果が弱まる可能性
  • 鼻水・鼻づまり、微熱などの軽い副反応が出ることがあります

4. 接種できない方(禁忌)

  • 明らかな発熱がある
  • 重篤な急性疾患にかかっている
  • 本剤成分でアナフィラキシーを起こしたことがある
  • 免疫機能に異常がある、または免疫抑制治療中(例:アトピー性皮膚炎のデュピクセントなど)
  • 妊娠中である
  • 上記以外で医師が不適当と判断する状態にある

※詳しくは当日の診察で最終判断を行います。

5. 注意が必要な方

  • 喘息・反復性喘鳴、慢性肺疾患、先天性心疾患など基礎疾患がある。特に気管支喘息の治療中もしくは過去に診断され、ここ一年で喘息症状や治療を受けた方。
  • 重い卵・ゼラチンアレルギーの既往がある
  • 過去にギラン・バレー症候群の既往がある
  • 高齢の重度免疫不全者と同居/濃厚接触が避けられない(接種後1週間程度の直接的な密接接触を控えることを推奨)

6. 接種の流れ

  1. 事前に電話で予約(在庫に限りがあります)
  2. 来院・問診票の記入(ダウンロードによる事前記入も可能)/既往歴・内服の確認
  3. 医師の診察・適否判定
  4. 左右の鼻に0.1 mLずつ噴霧(合計0.2 mL/数秒で終了)
  5. 接種後は15分程度院内で様子を見ます

7. 接種後の注意

  • 当日は激しい運動・入浴の長湯を避け、普段通りの生活は可
  • 鼻かみは強く行わない
  • 鼻水・鼻づまり・微熱・だるさは通常1〜3日で軽快します
  • 高熱、強い喘鳴・呼吸苦、全身じんましん等が出現した場合はすぐご連絡ください

8. 他ワクチン・抗インフル薬との関係

  • 他のワクチンと同時接種は可能(医師判断)
  • 抗インフルエンザ薬(オセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)、ラニナミビル(イナビル)、ペラミビル(ラピアクタ)、バロキサビル(ゾフルーザ)等)は、 投与時期によってワクチン効果が減弱する可能性があります。 一般に接種の48時間前〜2週間後は抗インフル薬の使用を避けることが推奨されます(薬剤により異なるため個別に判断:バロキサビル(ゾフルーザ)は内服後17日以上あけてからの接種をおすすめします)。

9. 費用・予約方法

自費(任意接種)です。
費用(税込):1万円
予約:電話予約

輸入・供給状況により在庫が限られる場合があります。

10. よくあるご質問

Q1. 注射のワクチンとの違いは?

投与経路(鼻腔噴霧)と性質(生ワクチン)が異なります。どちらもインフルエンザの予防効果が示されています。 年齢や体質、基礎疾患に応じて適した方法を医師と相談して決めましょう。

Q2. 2回接種は必要ですか?

日本で承認されたフルミストはシーズン1回接種です。

Q3. 卵アレルギーでも接種できますか?

重い即時型反応の既往がある方は慎重に評価します。院内で安全に接種できる体制を整えています。

Q4. 兄弟に重度の免疫不全がいます。接種は可能?

接種後1週間程度は密接な接触(同じコップの共有、濃厚な抱っこなど)を避ける配慮をお願いします。個別にご相談ください。

12. 参考資料

  1. 厚生労働省「小児に対するインフルエンザワクチンについて(2024)」
  2. 第一三共「フルミスト点鼻液 発売のお知らせ(2024)」
  3. PMDA 審査関連資料・添付文書
  4. CDC/ACIP・FDA FluMist Prescribing Information(抗インフル薬との相互作用ほか)

© にしだこどもクリニック|本ページの内容は医師が監修し、最新情報に基づき定期的に見直します。

お伝えしたいこと

●予診票は事前にお書き頂くとスムーズで大変助かります。こちらのファイルをA4用紙印刷にてご利用ください⇒こちらです(受付にも予診票はあります)

母子手帳を必ずお持ちください。持参されない場合は接種できません。(理由は最下欄)

●接種の2~3週後からより効果を発揮します。接種前後でのインフルエンザ治療薬の使用することで効果減弱が危惧されるため、インフルエンザ流行時期より前の早期接種をお勧めします。

原則として健康時に接種を行います。体温は37.4℃以下(全身状態や経過によっては微熱と判断することもあります)であり、増悪傾向ではなく感冒薬が必要ない程度の鼻汁や軽度咳は可能ですが、以下の場合は接種ができない期間があります。

(1)発熱があった場合には解熱後1週間。(2)水痘、風疹、おたふくかぜ、麻疹は治癒後の4週間。(3)熱性けいれん後は1~2カ月間。

●インフルエンザワクチン接種は他のワクチンと同様に新型コロナワクチン接種の当日や前後のいつでも接種ができます。しかしながら新型コロナワクチン接種後の副反応による発熱や明らかな体調不良があった場合は、改善後1週間は間隔をあけてインフルエンザワクチン接種をしてください。詳細はこちらをご参照下さい。

●新型コロナ感染症罹患後は、発症ゼロ日換算後10日間は接種いたしません。また、解熱や改善後1週間以上は間隔をあけて接種してください。(つまり、解除直後には接種できない場合があります)。濃厚接触と判断された方は接触ゼロ日換算後7日間は接種いたしません。 ご家族内に新型コロナ感染症の療養中(10日間は感染させるリスクがあります)の方がいる場合も接種いたしません。

●接種にあたって不安な点やお伝えしたいことは接種前に、直接接種医師に口頭でお伝え下さい。(問診票のチェックだけでは伝えきれない場合があります。)

16歳未満の予防接種の方は保護者(親権者)の同伴が必要です。満16歳以上の方が予防接種を受ける場合は保護者の同意や同伴が不要です。また、例外的に13歳から15歳以下のお子様の接種で保護者(親権者)同伴が無理な場合は予防接種保護者同意書の記入と予診票の保護者の署名があれば接種できます。(注:予診票の2枚目の内容をお読み頂いた上で同意書に署名してください。)

●その他、インフルエンザワクチンについて詳しい情報をご希望の方は予診票の2枚目をお読みいただき、こちらの資料をご参照ください。

母子手帳が必要な理由

  • 他院での接種の見落とし(他院での接種状況は母子手帳でしか知り得ません)
  • 前回接種ワクチンの種類や日時の確認ができない
  • 今回の接種について記載できない→次回以降に悪影響
  • 定期予防接種実施要領予防接種法施行規則にも、「接種前の母子健康手帳の提示を求めること」と「予防接種の種類や接種日時など証明すべき事項の記載が必要」と記載されています。

インフルエンザ生ワクチンの場合は前後の接種不可期間が設定される場合があり、その確認においてとても重要となります。

しかしながら、成人の方でご自身の接種管理を母子手帳でされていない方や母子手帳を災害で消失した災害避難中の方など特別な理由がある場合には接種医師の判断で接種をする場合がありますが、母子手帳が無いことに起因する接種ミスが発生した場合は患者様の自己責任となりますので、接種間違いリスク回避の観点により基本的に接種いたしません。